筋トレ後の筋肉痛を治す方法・全知識

久しぶりに運動をした後や追い込んで筋トレをした後などに生じる筋肉の痛み。

スポンサーリンク

誰もが経験した事ある筋肉痛について解説していきます。

筋肉痛とは?

筋肉痛とは筋肉に生じる痛みの事で広い意味では肉離れも筋肉痛に含まれます。

一般に言われている筋肉痛とは、運動をした数時間後から数日後に発生する筋肉の痛みで、医学的には遅発性筋肉痛と呼ばれます。

ここではこのよく皆さんが経験する遅発性筋肉痛についてを筋肉痛として扱っていきます。

筋肉痛の原因

誰でも経験した事のある、非常に身近な筋肉痛。実は医学的な原因がまだはっきりと解明されていません。

以前までは筋肉を使い過ぎた後に生じる疲労物質である乳酸が溜まることによって痛みが生じるといわれていました。

乳酸は筋肉痛の原因ではない?

私たちの体は糖質を分解して吸収することでエネルギーに変えて筋肉を動かしたり、運動をしています。運動の強度が高くなると、多くの糖を分解する必要がありますが、その分解した糖を吸収するスピードが追いつかなくなって溜まってしまった物質が乳酸です。

多くの人が運動をして体が疲労を起こすと乳酸が溜まってしまったという認識を持っているかと思いますが、最近の研究では乳酸が疲労物質ではないとの見解が有力となっています。

溜まった乳酸はまた分解する事でエネルギー源となるとされており、そのためには酸素を必要とします。

筋肉の原因が乳酸ではないとの見解が有力となっていますがでは何が筋肉痛を引き起こしているのでしょう?

筋肉痛の原因

最近の研究での有力と言われている筋肉の原因は運動によって傷ついた筋線維が修復過程で生じる時に起こる痛みであるとされています。

筋肉の構造

筋肉は筋原線維・筋線維という細い線維があり、それを筋膜が覆っています。その筋膜で覆われた束が集まって筋肉を形成されています。

筋肉はそーめんの束みたいに考えてみます。

そうめんの束をイメージしてください。

そうめんの一本一本が筋線維で、束ねているテープが筋束で、それをまとめて入れている袋が筋膜といった感じだとわかりやすいかと思います。

筋肉痛のメカニズム

普段使っていない筋肉や負担をかけ過ぎた筋肉の筋線維や周りの組織に損傷がおきます。

その損傷した組織を修復しようと白血球を中心とした血液成分がその箇所に集結してきます。

すると炎症が起き、発痛物質(ブラジキニン、ヒスタミン、セロトニン、プロスタグランジンなど)といわれる痛みを感じさせる物質が生産され、筋膜を刺激します。

それが感覚神経を伝わって脳に痛みとして認識されます。それが筋肉の正体と言われています。

簡単にいうと、運動によって損傷を受けた筋線維が、修復する過程で炎症が起き、生産される発痛物質の刺激によって筋肉痛の痛みが生じているという事です。

2日目に筋肉痛になる理由

よく歳をとると2日目あたりに筋肉痛が遅れてやってくるという話を聞くかと思います。

確かに私自身も年齢とともに筋肉痛が遅れてやってくるような感覚があり、学生時代の頃の方が、翌日になっていたような気がします。

先ほど筋肉痛は損傷を受けた筋線維が修復する過程で発痛物質を生じ、それの刺激によって筋肉痛が生じるとお伝えしました。

普段、運動をしていて使用している筋肉には毛細血管が豊富に存在しています。そのためその筋線維の修復のための血液成分が集まりやすく、早い段階で修復作業が開始されます。

しかし普段あまり使用していない筋肉は使用している筋肉と比べ毛細血管が少ないため、血液成分が集まるのに時間がかかり、修復作業が遅れて開始されます。

これが筋肉痛が遅れてやってくるメカニズムといわれています。

年齢を重ねると運動の機会が減り、筋肉の毛細血管が少なくなります。しかし、普段マメに運動をしている人は毛細血管が豊富に存在しているため、筋肉痛が早い段階で生じます。

要は歳をとったから遅れるのではなく、普段筋肉に刺激を与えているか、与えていないかの違いで筋肉痛の発生時期が変わるのです。

筋肉痛になりやすい運動

私たちが体を動かす時は筋肉を収縮させる事でその動作を可能としています。
筋肉が収縮をする様式によって3つの収縮に分類されます。

①求心性(収縮性)収縮

筋肉の長さが短く縮まりながら収縮をする

腕の力こぶの筋肉

例)手に荷物を持って肘を曲げる時の上腕二頭筋

太ももの前の筋肉

例)椅子から立ち上がる際、膝を伸ばす時の大腿四頭筋

②遠心性(伸張性)収縮

筋肉の長さが伸びながら収縮をする

腕の力こぶの筋肉

例)手に荷物を持って肘を曲げた状態からゆっくりと肘を伸ばす時の上腕二頭筋

太ももの前の筋肉

例)階段を降りる時にゆっくりと膝を曲げる大腿四頭筋

③等尺性収縮

筋肉の長さが変わらずに筋肉が収縮をする

腕の力こぶの筋肉

例)荷物を持って保持している時の上腕二頭筋

太ももの前の筋肉

例)膝を曲げた状態で静止している時の大腿四頭筋

この中でも特に②の遠心性(伸張性)収縮での運動が最も筋肉に負荷がかかり、筋肉痛になりやすいです。

階段を降りる動作や重たい荷物をゆっくりと下に下ろす動作はまさに遠心性収縮が働いています。

引っ越しで階段を使って重たい荷物を持ち運びなんで動作は普段運動していない人からすると筋肉痛になりやすい動作かもしれません。

筋肉痛を早く治すための方法

それでは出来る限り早く筋肉痛を早く治す方法を教えます。

痛い部分を冷やす・アイシング

痛みが生じた直後や強い痛みの時は患部を冷やす事で痛みを和らげる事が可能です。
冷やす事で患部の血管を収縮させて血流を抑えます。また痛みを伝える神経の活動を抑制して痛みを感じにくくさせる事ができます。

痛みが生じてから24~48時間程度の期間はアイシングが良いとされています。

痛い部分を温める・温熱療法

24~48時間経過したり、強い痛みが治まってきたら患部を温めることで今度は血流を促進します。温めて血流を良くする事で新陳代謝を活性化し、組織の回復を促します。

また冷水と温水を交互に入る交代浴という方法もあります。

適温である40~42度のお湯に1~2分ほど浸かります。ある程度温まったら15~20度の水に1~2分ほど浸かります。これを繰り返します。

温めるのと冷やすのとを繰り返す事で毛細血管の伸縮、自律神経の刺激を促す効果が期待できます。

実際に疲労回復のために試合が続くプロのアスリートも取り入れている方法です。

ただ高血圧や心臓に疾患を持っている人の場合やアルコール摂取後などは体への負担を強める事もあるため注意が必要です。

筋肉痛を取る食べ物

筋肉痛の回復を促すためにはタンパク質とビタミンB、クエン酸が重要です。

筋肉痛を取る食事

タンパク質を多く含む食べ物

●牛肉

●豚肉

●鳥肉

●魚介類

●卵

●大豆

●胡麻

ビタミンB1を多く含む食べ物
●豚肉

●ウナギ

●ピーナッツ

クエン酸を多く含む食べ物

●レモン

●梅干し

安静にして筋肉を休ませる

筋肉痛の時は細かい筋線維が損傷を受けているとの見解が有力であるため、安静にして休む事で回復を促します。

無理な負担をかけたり、また同じような運動をする事で帰って悪化する事もあるので要注意です。

スポンサーリンク

48時間で超回復

筋肉痛は筋の線維に微細な損傷が生じ、それが回復する過程の発痛物質による痛みで起こります。その回復にて筋線維が修復されると、損傷する前よりも太い線維となって強い筋肉となります。

この修復されて太く、強い筋線維となる過程を超回復といいます。これを繰り返していく事で、筋肉が肥大し、強い筋肉が形成されていくのです。

アスリートや筋力トレーニングをしている人は筋肉痛を予防というよりも、むしろ筋肉痛になるまで身体を追い込んでより強い筋肉をつけるトレーニングをしています。

筋肉の回復には個人差があり、またトレーニングの負荷によっても異なってくるため一概には言い切れませんが、最低でも48時間は筋肉を休める必要があります。

筋線維が傷ついている状態でトレーニングを繰り返してもオーバーワークとなり、効率の良い超回復を妨げる事となったり、怪我の原因にもなるため注意が必要です。

筋肉を強くするにはプロテインが有効

筋肉の回復にはタンパク質が挙げられます。そのタンパク質を効率よく摂取する事が出来るのがプロテインです。

プロテインとは

プロテインとはそのまま日本語にするとタンパク質の事を指します。

タンパク質は筋肉や骨、皮膚や血管など人の身体を形成するのに大切な栄養素の1つです。一般的にはプロテインは筋力トレーニング後に摂取する粉を溶かしたドリンクや錠剤のイメージが強いかと思います。

プロテインは摂取した後、胃や腸でアミノ酸に分解されてから身体に吸収されます。

通常の食物からでは身体に吸収されるまで3~4時間はかかると言われていますが、プロテインでは1~2時間で身体に吸収させるため効率が良いという利点があります。

また食物から必要なタンパク質を摂取しようとすると、カロリーオーバーにもなるため、高タンパクで低カロリーなプロテイン望ましいです。

プロテインの種類

プロテインには様々な種類があり、大きく分けて3つに分類されます。
牛乳を原料とするホエイプロテイン・ガゼインプロテイン、大豆を原料とするソイプロテインとに分けられます。

ホエイプロテイン

ホエイプロテインは牛乳に含まれるタンパク質の1つです。

筋肉成分を多くを占めるアミノ酸が含まれており筋肉の修復効果が高いとされています。
また味も淡白で飲みやすく、体への吸収も早いというのが特徴です。

特に筋力トレーニング後の回復を促すのに最適なのがこのホエイプロテインといわれています。アスリートなどトレーニングによって強靭な体を作りたいという人に広く使用されています。

少し値段が他のプロテインよりも高いというのがあります。

ガゼインプロテイン

ガゼインプロテインはホエイプロテインと同様、牛乳の成分でできています。

ホエイプロテインが水溶性のため水に溶けやすく、体に吸収されやすいのと比べるとガゼインプロテインの場合は不溶性で固まりやすく、体に吸収するのに時間がかかるという特徴があります。

体に吸収されるのに時間がかかるという事から筋力トレーニング後の摂取というよりは、ダイエット時の間食や運動を行わなかった日のタンパク質摂取というのに適しているとされています。

吸収が遅いため満腹感の持続が得られます。

ソイプロテイン

ソイプロテインは大豆が原料のプロテインです。

ソイプロテインはガゼインプロテインと同様に吸収に時間がかかるというのが特徴で、満腹感の持続が得られます。また大豆に多く含まれているイソフラボンの効果で皮膚や骨の活性化、血行改善なども期待できます。

また値段も他のプロテインと比べると安いというのが利点です。

ダイエットや健康維持を目的とした人に向いていると言えます。

筋肉痛の予防

筋肉痛をできるだけ生じさせないための予防法をお伝えしていきます。

運動前後でのストレッチやウォーミングアップを

急に運動を開始すると、筋肉が急に伸ばされたり収縮したりする事によって損傷を受けやすくなります。

また特に寒い時期などは筋肉への血流供給も十分ではない事もあり損傷を受けやすくなります。運動前には軽くストレッチをしたり、ウォーキングやジョギングなどから開始して、身体を温める事、筋肉を伸ばしておく事が筋肉痛の予防となります。

また運動の後はクールダウンとしても軽めのストレッチを行う事も有効です。

運動中にはこまめな水分補給を

昔は部活中には水を飲むことは根性がないとか気持ちが足らないみたいな風習にありましたが、水分不足は、もちろん身体によくありません。

運動中は汗をかいて水分が失われる事によって、血液がドロドロになり筋肉への血液供給も不足しやすくなります。 そうする事で疲労しやすくなり筋肉が効率よく働けなくなる事で損傷を受けやすく筋肉痛になりやすくなります。

運動中のこまめな水分補給を心がけましょう。

普段から運動をする習慣をつける

筋肉痛になりやすいの普段あまり活動していない筋肉で、毛細血管があまりはりめぐらされていない筋肉です。

普段から適度な負荷をかけて運動をしている事によって、毛細血管が増え、筋肉への血液や栄養供給が促進されて筋肉痛になりにくい筋肉となります。

適度な運動を継続的に行うようにしましょう。

筋肉痛の時はアルコールを控える

スポーツの後やトレーニングの後のお酒はまた格別の美味しさがあります。
しかし、筋肉痛が生じている時のアルコール摂取は体にとってよくないとされています。

アルコールはテストステロンの分泌低下を起こす

筋肉痛が生じている時はテストステロンという男性ホルモンが分泌されます。このホルモンはタンパク質の合成を促進するため、筋肉の回復には欠かせないホルモンです。

アルコールはこの筋肉の合成にかかせないテストステロンの分泌を抑えてしまう作用があるとされています。そのため超回復で期待される筋肉の回復を阻害してしまうことになります。

アルコールはコルチゾールが分泌されてしまう

度を超えたアルコール摂取はコルチゾールという物質が分泌されます。

コルチゾールとは血糖値や免疫力を調節する働きがあるとされています。

しかしコルチゾールが高すぎると、筋肉の合成を抑制してしまい、分解してしまうという作用があります。そのため筋肉痛時の筋線維の回復を阻害してしまう事があります。

スポンサーリンク

筋肉痛が治らない?他の病気が隠れている事も?

時々運動も何もしていないのに筋肉痛になる事があるかと思います。
そのような場合は以下のような原因が考えられます。

知らないうちに筋肉に負担をかけている

運動ではなく長時間同じ姿勢で座っていたり、立ちっぱなしであったりすると同じ筋肉ばかりに負担をかけていてしまいそれが筋肉痛となる事もあります。

また足を急に滑らせたりした際に、筋肉が急激な伸張ストレスを受ける事によって筋線維が傷ついてしまい筋肉痛になる事もあります。

他の病気による筋肉痛

スポーツ・筋トレ後、以外でも筋肉痛が起きる場合があります。

膠原病

全身の血管や皮膚、筋肉、関節などに炎症が見られる病気の総称です。

膠原病は体の免疫の異常で体の細胞と細胞を結び合せる結合組織に症状が現れます。結合組織は全身に存在しているため、関節や臓器など様々な場所に症状が現れます。

その症状の1つに筋肉の炎症、筋力低下、筋肉痛が現れる事もあります。

リウマチ

免疫の異常によって関節が破壊されてしまう病気です。

関節になる滑膜という膜が自分の免疫によって破壊されてしまい、症状は手や足など全身の関節に出現します。関節の異常によって筋肉が引っ張られたり、過度な負荷がかかる事によって筋肉痛の症状を呈する場合もあります。

線維筋痛症

原因は不明で検査をしても特に異常が見つからず、体の広い範囲に圧迫されるような筋肉痛が生じます。睡眠障害や疲労感、不安感、倦怠感、頭痛など様々な症状を呈するとされています。

まとめ

●一般に言われる筋肉痛の原因は運動、トレーニングによって筋線維が損傷を受け、その回復過程で発生する発痛物質による筋膜への刺激が有力視されている

●筋肉痛の後は筋線維が太くなって修復をする超回復があり、プロテインなどでタンパク質を早期に摂取するとより有効である

●長く時間が経っても筋肉痛が治らな場合は他の病気が隠れている事もあるため注意しよう

楢崎佑葵(理学療法士)●文

ケガを防ぎたい人・治したい人は『いいね!』をして下さい。役立つ情報をお届けします。


 

この記事が気に入ったらシェアして下さい。
執筆者のモチベーションUPになります。