指導者必見!高校サッカー選手に必要な食事量と栄養の摂り方

高校サッカー。日本一を目差して皆さん練習を頑張っていると思います。
でも、食事を疎かにしていませんか?

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今回は管理栄養士の視点から高校サッカー選手の正しい食事法を取り上げてみます。

サッカーはスタミナが必要なスポーツ

サッカーはスタミナ切れを起こしやすいスポーツです。走っている距離ならば1試合で平均11km前後なのですが、軽く流す走り方とダッシュの繰り返し、さらに一瞬の状況判断で脳内はフルに動いています。

距離だけならマラソンの42.195kmの方がずっと長いのですが、マラソンは連続して大会に出ることはありません。(2~3カ月に1回の大会出場)それに比べてサッカーは、Jリーグでは2~3日に1試合あることもありますね。サッカーがいかにスタミナ勝負なスポーツかが判ります。

走り切る体力をつけよう

高校サッカー選手権大会の日程表を見ると、2日連続での試合が組まれていることもあります。つまり、サッカーは高校生から、試合時間すべて走りきるスタミナを十分に蓄えられる体にしなければならないのです。

では、スタミナはどうやったらつくのでしょうか?スタミナをつけるには、人間の体の基本の3つを確実に守ることが大事です。

・運動をする
当然ですが、練習して筋肉をつけ、心肺機能の強化しなければ、スタミナは付きません。スタミナをつける練習は、技術を磨く練習と比べて地味なものですね。それでも、スタミナがあって、最後まで動ける体があってこそ、サッカーの技術が発揮できるのです。

・休息をとる
疲れた体でどんなに練習をしても、スタミナがつくことはありません。練習と同じようにしっかり休むことも大事です。「あいつが練習に来るよりも早く来て練習して、もっともっと上手くなろう!」という気持ちも大事ですが、練習だけでは試合で活躍できる選手なりません。休むというのは、しっかり寝ることです。ゴロゴロと寝そべって、ゲーム等を夜遅くまでやっているのは含みません。

・栄養を摂る
スタミナがつく食材と言って思いつくのはどんなものでしょうか?うなぎ、レバー、肉…いろいろありますね。正解は、「全部」です。ごはんも、肉も、魚も、野菜も全部をバランス良く食べてこそ、体の歯車が回ります。どれかが欠けていると、歯車はギシギシと上手く回らず、せっかくの練習も休息も効果は半減してしまいます。試合前にはアレを食べたほうが良い、練習後にはコレを食べた方が良いなど、いろいろな話はありますが、それは基本の毎日の食事ができた上に成り立つものです。土台となる日々の食事はバランス良く食べます。

当り負けない体にはタンパク質とビタミンB2を摂ろう

サッカーはコンタクトスポーツです。ぶつかった時の衝撃はとても大きく、ぶつかる回数も多いです。

サッカーは当り負けない体を作ることも大事です。体を守る筋肉という鎧を作る栄養素は「タンパク質」と「ビタミンB2」です。たんぱく質とは「肉・魚・卵・豆腐・乳製品」に多く含まれる栄養素です。ビタミンB2は「チーズ、アーモンド、臓物(モツ)、海苔など」に含まれています。

高校時代は人間の一生の中で一番エネルギーを消費する時期です。空腹をお金をかけずに満たそうとする時、糖質にかたよる傾向があります。ジュースや菓子パンやおにぎりなどです。お肉を買って食べるより、手軽で安く食べられますね。

糖質は、練習後に体の筋肉をエネルギーとして使われないように、練習直後に早めに補給したい栄養素です。しかし、いくら糖質を摂っても糖質は筋肉になりません。筋肉を強化し、当り負けない体を作るには、タンパク質をしっかり摂る必要があるのです。

高校生は7割程度しか朝ご飯を毎日食べず、食べる物も糖質であるパンはやご飯は5~6割が食べていますが、卵やハム・ベーコン・乳製品は4~5割程度に減ります。

さらに、昼食も学食でラーメンやカレーライスなど糖質に偏るものが好まれています。これでは、筋力になるタンパク質は足りません。さらに、ビタミンB2を含むものなどもほとんど食べていない事もありますね。当り負けない体を作るためには、自分の食事を見直すところから始めましょう。

計算して食べよう

サッカー部が50人いたら、50人に向かって全員が「もっとタンパク質を摂れ!」というのは間違いです。

1人1人目標(スタミナアップ、筋力アップ、体重増加、減量など)が違いますし、食べる量も、家庭での食事内容も違います。もちろん、好きな物が違いますね。

食事内容を見直す時、先ずは1週間程度、食べたものを全部書き出します。

Aくん
僕は食事はどうすればいいのか。教えて!?

・Aくんの1週間の食事

 
食パン(ジャム・バター)
牛乳
食パン(ジャム・バター)
牛乳
食パン(ジャム・バター)
牛乳
バナナ欠食サンドイッチ
あんぱん
ジュース
バナナ
カレーライス弁当弁当ラーメン
ライス
弁当牛丼大盛りハンバーガーセット
練習前あんぱんおにぎりおにぎりドーナツメロンパンラーメン
練習後お茶ジュースジュース
ごはん
唐揚げ
サラダ
みそ汁
カレーライス
サラダ
ごはん
ハンバーグ
お浸し
みそ汁
ごはん
刺身
煮物
ごはん
餃子
みそ汁
水炊き
雑炊
ごはん
コロッケ
煮物
みそ汁
夜食カップラーメンケーキポテトチップスりんごクッキーせんべい

A君は、朝は食パンと牛乳の朝食を基本としています。たまに寝坊したときや、休日にはバナナしか食べません。バナナもない日は欠食です。お弁当は週に3~4日作ってもらい、練習前のおにぎりも持っていきます。

親にお弁当とおにぎりを作ってもらえなかった日は、昼食は学食で食べて練習前にはパンを買って食べます。夕飯は家族と一緒に摂ります。夜遅くにお腹が空いて眠れないのでおやつを食べます。土曜日は練習試合で、日曜日は午前中だけ練習があります。

こんな食事をしている高校生は多いですね。Aくんが筋力アップしたい時に、どこをどう直せばいいのでしょう?

高校生の理想的な食事の採り方

・朝食には野菜(カット野菜でも可)と卵(又はウインナーなど)を足し、欠食や寝坊してバナナのみということを無くします。
・学食で食べる時は、野菜とタンパク質(肉・魚・卵・豆腐)のある定食を選びます。
・練習前は油の多いパン(ドーナツなど)は避けます。
・練習後は糖質とタンパク質が含まれ、手軽に摂れる牛乳を飲むようにします。
・夜食は菓子類を摂る回数を減らし、早く眠るようにします。お腹がすいてしまった時は、果物を摂るようにします。

Aくん
食事を見直します!

では、変更後の食事例を見てみましょう。

 
食パン
サラダ
スープ
ゆで卵
食パン
サラダ
スープ
茹でウインナー
食パン
ブロッコリー
目玉焼き
お茶
ごはん
納豆
みそ汁
味海苔
ごはん
鮭フレーク
みそ汁
サラダ
サンドイッチ
あんぱん
ジュース
食パン
目玉焼き
キャベツ炒め
ごはん
鶏唐揚げ
サラダ
みそ汁
弁当弁当ごはん
魚フライ
切り干し
みそ汁
弁当牛丼大盛り
ひじき煮
豚汁
ハンバーガーセット
練習前あんぱんおにぎりおにぎりカステラメロンパンラーメン
(野菜入り)
練習後牛乳牛乳牛乳牛乳牛乳牛乳
ごはん
唐揚げ
サラダ
みそ汁
カレーライス
サラダ
ごはん
ハンバーグ
お浸し
みそ汁
ごはん
刺身
煮物
ごはん
餃子
みそ汁
水炊き
雑炊
ごはん
コロッケ
煮物
みそ汁
夜食バナナりんごキウイみかん
クッキー
りんごバナナグレープフルーツ

ラーメンやお菓子を食べてはいけない訳ではありませんが、回数を減らしたり、野菜がたっぷり入ったものを選ぶなどの工夫をすることが大事です。パンが主食の朝ごはんでも構いませんが、ご飯の場合の例も示しました。

ごはんの量やおかずの量など、まだ判らないこともあります。しかし、これだけでも十分改善されますね。

まとめ

高校サッカー選手は、2日連続して試合をするスタミナが必要です。さらに、激しいコンタクトに耐えうる体を作る必要があります。朝食の欠食、安価な糖質への偏り、知識不足による食べムラを防ぎ、コンスタントにバランスの良い栄養を摂ることが大事です。

三沢奈緒子(管理栄養士)●文

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