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テニス肘の原因・症状・治療・サポーター・テーピング・ストレッチ・全知識

 2017/07/09 ケガと予防法
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この記事を読んでいる人はテニスをしている方だと思います。テニスなどラケットを使うスポーツには「テニス肘」というやっかいなケガがつきまといます。

今回は医療現場で、毎日リハビリを行っている理学療法士の桜井佑葵先生が、テニス肘の原因から症状・診断のテスト~治療方法・そしてリハビリの方法について解説していきます。

テニス肘とは

テニスをしている人に多い肘の痛み。テニス肘またはテニスエルボーと呼ばれるこのケガは正式には上腕骨外側上顆炎といいます。

主に30代〜40代の人がよくテニス肘になってしまいます。

テニス肘になりやすいスポーツ

ラケットを使用するスポーツ

●テニス
●卓球
●バドミントン
●スカッシュ

その他のスポーツ

●野球
●ゴルフ

スポーツ以外

●重たいものを持つ運送業
●鍋やフライパンを持つ料理人
●デスクワークの人

などがテニス肘=上腕骨外側上顆炎になりやすいです。

テニス肘の症状

ここが痛む!!

肘の外側の上腕骨外側上顆とよばれる場所に痛みが出ます。患部を押したり、手首を手の甲側に反る動きをすると痛みが走ります。

普段の生活ではぞうきんを絞る動きやドアノブを回すような動きが困難となってしまう、やっかいなケガです。

テニス肘の原因

テニス肘は正式には上腕骨外側上顆炎と言います。その名の通り上腕骨外側上顆の炎症が原因です。

上腕骨外側上顆はどの部分?

出典:http://kco.jpn.org

上腕骨外側上顆は肘の外側にある骨の出っ張りの部分です。この部分には手首や指を動かす筋肉が多くついていますす。

テニス肘の原因はその肘の外側にある筋肉の使いすぎ(オーバーユース)です。

テニス肘の原因となる筋肉

それでは具体的にテニス肘の原因となってしまう筋肉を紹介していきます。

長橈側手根伸筋

長橈側手根伸筋

上腕骨外側上顆から人差し指の根元についている筋肉です。

長橈側手根伸筋の役割

●手首を手の甲側に反ると動き(背屈)の役割

●手首を親指側に傾ける動き(橈屈)の役割

●肘を曲げる動きの役割

短橈側手根伸筋

短橈側手根伸筋

上腕骨外側上顆から中指の根元についている筋肉です。

短橈側手根伸筋の役割

●手首を手の甲側に反ると動き(背屈)の役割

●手首を親指側に傾ける動き(橈屈)の役割

こちらは肘の靭帯とも繋がっているため、テニス肘で痛めると靭帯にも影響を与えるため回復に時間がかかるという事です。

総指伸筋

総指伸筋

上腕骨外側上顆から人差し指、中指、薬指、小指の根元についている筋肉です。

総指伸筋の役割

●手首を手の甲側に反ると動き(背屈)の役割

●人差し指を伸ばす動きの役割

●中指を伸ばす動きの役割

●薬指を伸ばす動きの役割

●小指を伸ばす動きの役割

この3つの筋肉が主にテニス肘の原因となる筋肉と言われます。
    
これらの筋肉が繰り返し伸び縮みする事で、筋肉についている上腕骨外側上顆にストレスがかかり炎症が起こります。これがテニス肘の主な原因です。

●手首を手のひら側に曲げる動きを掌屈と呼びます。

掌屈

●手首を手の甲側に反る動きを背屈と呼びます。

背屈・このやり過ぎでテニス肘に!

この背屈の動きのやりすぎ(オーバーユース)が原因となります。

テニスをしている人に多く、バックハンドで打つ際のストレスが原因となる事が多いですが、それ以外にも手首を過剰に使うことが多い人になりやすいです。

スポーツ以外でもテニス肘になってしまう

重たい荷物を繰り返し持つ場合や、最近ではスマホやパソコン操作でテニス肘の症状が出る人も増えてきています。

マウスやキーボード操作時は常に手首は背屈している事が多く、しかもデスクワークとなると一日中その姿勢となります。

その固定された姿勢が上腕骨外側上顆にストレスを与える事になるのです。

また重たい物を持つ場合は手首を背屈位で力を入れますがその繰り返しによっても痛みが生じます。料理人のフライパンを持つ動作などは正にその動きとなります。

テニス肘の診断

基本的にテニス肘はレントゲンには映らないので、診断テストで診断される事が多いです。稀に上腕骨外側上顆に石灰化が起こっているとレントゲンで異常が見つかる事もあります。

テニス肘の診断テスト

テニス肘かどうか3つのテストを試してみて下さい。

①トムセンテスト

この時に痛むか?チェック

肘を伸ばして手首を手の甲側に反るようにします。その動きに抵抗を加えます。
肘の外側に痛みが出たらテニス肘の疑いがあります。

②チェアーテスト

この時に痛むか?チェック

肘を伸ばして手のひらを下に向けた状態で椅子を持ち上げます。
肘の外側に痛みが出たらテニス肘の疑いがあります。

イスを用いるためチェアーテストと呼ばれますがイスじゃなくてもダンベルなどの少し重みのあるものならOKです。

③中指伸展テスト

この時に痛むか?チェック

中指を後ろに反らすようにしてもらい、その動きに抵抗をかけます。
肘の外側に痛みが出たらテニス肘の疑いがあります。

テニス肘の治療法

それでは、ここからはテニス肘の治し方について説明していきます。

とにかく安静にして患部に負担をかけない

テニス肘の原因はオーバーユースであるとお伝えしましたが、痛みがある状態で同じようなストレスがかかっていては回復していきません。
一番は負担のかかる動きを極力行わないようにして安静にする事です。

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サポーターやテーピングも有効

手なので安静にして使わないという事はなかなか難しいことも多いかと思います。サポーターやテーピングを使用する事で痛みを和らげて、今まで肘にかかっていたストレスを少なくする事も可能です。

テニス肘用のサポーターを使う

テニス肘用のサポーターは原因となっている筋力を圧迫し、負担を軽減する効果があります。

テニス肘のテーピング

用意するもの: キネシオテープ、またはキネシオロジーテープ

テニス肘のテーピングは筋肉の働きを助ける伸縮性のあるテーピングを使用します。

1.手の甲から肘までの長さにテープを切り、手首から上腕骨外側上顆にかけてしわが寄らない程度に引っ張りながらテープを張ります。

2.前腕の一番太い部分に一周軽く圧迫するようにテープを巻きます

肘の患部に局所麻酔やステロイドを注射する

痛みが強く生活に支障をきたしている場合や、長い期間、痛みが続く場合は整形外科で局所麻酔やステロイドを注射をしてもらうと痛みが和らぐ事が多いです。
しかし頻繁に打つと組織を壊したりする事もあるため注意が必要です。

運動後や使い過ぎた後はアイシングを

テニス肘は上腕骨外側上顆の炎症であるため、痛みが強い場合やスポーツ後などはアイシングをして炎症を抑える事で症状の悪化を防ぐ事ができます。

手術をする

6ヶ月以上治療をしていても症状の改善が見られない場合やあまりにも痛みが強い場合などは手術をする事もあります。

その場合は腱の断裂を起こしている事が多く、そのままでは治癒する事が困難な状態となっています。

主にテニス肘は短橈側手根伸筋が主な病巣である事が多いです。

手術はその断裂をした短橈側手根伸筋腱を除去したり、腱を再建する手術が主に行われます。

関節鏡視下手術という、小さい穴を開ける程度の侵襲で済むため入院も一泊程度ですみます。その後は急な強い負荷をかける事は出来ないため、スポーツ復帰にはリハビリが必要となります。

弱いストレッチから始め、徐々に筋力トレーニングなども行なっていき、おおよそ4〜6ヶ月程度でスポーツ復帰が可能と言われています。

テニス肘の手術の費用

手術の費用は病院や方法によっても異なるかと思いますがだいたい20000円程度といわれています。その他入院費やMRIの検査代などがかかってくるかと思われます。

テニス肘の予防・リハビリはストレッチとトレーニングで

ここからはテニス肘の予防と怪我後の復帰のためのリハビリについて解説していきます。

まず痛みがない人であれば予防のためにこれからお伝えするストレッチや筋力トレーニングをすぐ行なっても問題はありません。

痛みが強い人は先ほど診断テストで行なったトムセンテスト、チェアーテスト、中指伸展テストで強い痛みが生じない程度になったら始めて下さい。

痛みが強かったり、炎症が強い時期にストレッチや筋力トレーニングを過度に行うと悪化してしまう事もあるので要注意です。

テニス肘のストレッチ・前腕部

肘を伸ばした状態で手首を手のひら側に曲げます。
反対側の手でやや小指側に手首を傾けストレッチします。
前腕部が伸ばされている事を感じながら30秒以上ストレッチします。

肘を伸ばした状態で手首を手の甲側に曲げます。
反対側の手で押してストレッチします。
前腕部が伸ばされている事を感じながら30秒以上ストレッチします。

テニス肘の筋トレ・前腕伸筋

ダンベルやペットボトルなどの重りを持って手首を手の甲側に反らします。
繰り返し行うことでテニス肘になりやすい筋肉を鍛えることが出来ます。

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まとめ

●テニス肘は上腕骨外側上顆炎の事で使いすぎ(オーバーユース)が主な原因である

●治療としては安静が第一となる

●前腕部の筋肉の柔軟性、筋力の向上が予防とリハビリとなる

桜井佑葵(理学療法士)●文

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桜井佑葵

桜井佑葵

理学療法士として10年目、これまで総合病院、整形外科クリニック、訪問リハビリなどで多くの疾患のリハビリを経験。

現在、病院で働きながらジュニア期のサッカーチームの怪我予防の指導やトレーナー業務も兼務中。

自身の理学療法士としての経験、スポーツ経験を生かして読者に有益な情報を与えられるように執筆させていただきます。

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