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【プロ野球への提言】オフシーズンこそ来期の準備だ・食事編

 2016/12/24 栄養・食事
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プロ野球選手が次のシーズンも活躍するためには秋季キャンプ・春のキャンプなどで練習・準備で決まります。
ですが練習をしない時期はどのように生活すればいいのでしょうか?
今回は食事・栄養という観点からオフシーズンの過ごし方について提言をします。

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プロ野球・来シーズンも活躍する選手の条件

野球のオフシーズンは11月上旬から2月上旬の約3カ月ですね。長い人でも4カ月から5カ月です。このオフシーズンは、緊張も解けて暴飲暴食しがちな時期です。

また、自主練習のやり方次第では、必要なエネルギー量が毎年変わりますし、怪我をしていればまた変わります。

練習量に合わせて、摂るべきエネルギー量を変えていかなければいけません。このオフシーズンの過ごし方で、来期の成績が変わります。しっかり食事計画を立て、賢く食べる習慣で体づくりをしていきましょう。

しっかりと準備もしていないのに、
目標を語る資格はない。

- イチロー -

Aくん
来年も活躍したい!オフの過ごし方を教えて!

シーズン期とオフシーズンでは必要エネルギーが違う

自分に必要なエネルギーも求め方は、以下の通りです。

推定エネルギー量=28.5(kcal/LBM)×LBM(kg)×PAL

PALとは日常生活の活動の強度を表したもので、1日のエネルギー消費量が基礎代謝量の何倍になるかを示した値です。『身体活動レベル』とも言います。

今回、オフトレーニング期では1.75を基準にします。

LBMとは脂肪以外の組織の重さのことです。つまり筋肉や骨、内臓 などの総量のことをいいます。

※体重70kg体脂肪率が10%の「Aさん」の場合、LBMは体脂肪を除いた量なので90%となり、63kgとなります。

よって、体重70kg、体脂肪率10%のオフトレーニング期の野球選手の場合は、3142kcalとなります。

通常練習期で3591kcalですから、減らすエネルギー量は約450kcalです。1日たった450kcalです。450kcalはコンビニのおにぎり3個分ほどとなります。

この450kcalを減らさないまま、オフシーズンの3カ月を過ごした場合を考えてみましょう。

450kcal×90日=40500kcal

脂肪1kgは約7000kcalです。

40500kcal÷7000kcal≒5.8kg

オフシーズン中で約5.8kgの脂肪が蓄えられることとなります。そこに、オフシーズンの気の緩みで暴飲暴食となった場合には、この増加量以上になること間違いなしです。5kg以上の重りを付けて走っていることになるのです。必ず走力も落ちていくでしょう。

オフシーズンに入ったら、自分の摂るべき栄養量を再計算して、基本の食事メニューを構築しておきましょう。

Aくん
キャンプには万全の体調で望みたい!!自分のために!!

酒席のカロリーはこんなにある

野球選手には、とても酒豪が多いです。オフシーズンには酒席も多くなりますね。お酒に含まれるエネルギーや、つまみのエネルギーを知っておくことは大事なことです。

その都度カロリーを気にしていたら、楽しい酒席にはなりませんが、酔っ払ってもここのラインだけは超えないぞ!という自分のラインをしっかり持っておくことが大事です。

ビール 350ml 141kcal
ビール(糖質0) 350ml 95kcal
ワイン グラス1杯100ml 73kcal
日本酒 1合180ml 185kcal
ウイスキー シングル30ml 66kcal

毎日晩酌の習慣がある場合、お酒の適量は合わせて200kcal程度が適量です。お酒の適量は「ほろ酔い」と覚えている人もいるかもしれませんが、間違いですので注意して下さい。

「日本酒1合しか飲めないなら、飲まない方が良い」と考えるなら、飲まないに越したことはありません。来期の為にしっかり体づくりをしましょう。

酒席でも、しっかり食事をすることは大事なことです。タンパク質(肉、魚、卵、豆腐)、野菜、糖質(ごはん、パン、麺類)を選んで摂ります。

酒席で出される料理やつまみには脂物が多いので、意識して避けることも大事です。特に肉の脂身は注意して避けましょう。

酒席のおススメ料理
◎タンパク質
・マグロの刺身(5切れ) 75kcal
・ヒラメの刺身(5切れ) 50kcal
・やきとり正肉(1本) 64kcal
・やきとりレバー(1本) 44kcal
・出汁巻き卵(2切れ) 90kcal
・揚げだし豆腐(豆腐100g1人前) 160kcal

◎野菜
・シーザーサラダ(1人前170g) 234kcal
・スライストマト(1人前120g) 123kcal 

◎糖質
・おにぎり(1個100g) 150kcal
・お茶漬け(ご飯80g) 120kcal

酒席では、豚の角煮や唐揚げ、天ぷらなどは避けるようにします。

また、枝豆、コーンは野菜の仲間ではあるのですが、糖質に近い野菜なので野菜としてカウントしない方がいいでしょう。

焼き鳥は皮の部分に脂が多いので注意が必要です。酒席で野菜を摂るのは難しい場合は、前後の食事で多く野菜を取ったり、ビタミン・ミネラルのサプリメントを利用して対処しましょう。

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サプリメントは状況に合わせて

オフシーズンの体づくりの為に、筋力強化のサプリメントを使用する人もいますね。サプリメントは、手軽に早く栄養補給ができるので、トレーニング時に携帯するには便利です。

しかし、どの位飲んだら良いのか、しっかり確認しないまま、人に言われるままに摂取している人が多いです。

筋力アップをしようとした場合、すぐに「プロテインを摂取しなければ!」と思って、サプリメントを手に摂るのはいけません。プロテイン=タンパク質です。

既に食事で十分なタンパク質を摂っているのならば、サプリメントで摂るプロテインは体に余計な物になるのです。余計なタンパク質は骨粗鬆症や、尿路結石のリスクを上げます。

サプリメントを利用するのは、トレーニング後に早く食事が摂れない場合です。筋力をつけようとした場合、トレーニング後には速やかに糖質とタンパク質の摂取が必要になります。

移動時間があったり、トレーニング後直ぐは食欲が無い場合などは、サプリメントを利用するのも良いことです。

体重や体脂肪はこまめに記録

計算の上でしっかり食事を摂っていても、人間の体は計算通りにいかないことも多々あります。「plan(計画)-do(実行)-see(調査)」のサイクルを1週間単位でモニタリングしていきましょう。

planとdoだけはしっかりやる人は多いのですが、最後のsee抜けてしまっているのです。

「seeは来期の野球の成績だ!」と、遠いところに設置していしまうと、いつの間にか食事がおろそかになってしまっています。

seeで大事なことは、食事の記録と体重や体脂肪の記録です。食事は1週間前なら何とか思い出せる期間です。暴飲暴食しなかったか、計画通り食べられたかを反省します。そして体重や体脂肪で変化がないか、思っているような変化が出ているかを確認します。

反省が終わったら、新しくplanを立てます。次週に酒がある場合は、前もって野菜を多く食べる計画を立てたり、食事が少なくて物足りないなら、低カロリーでもっと満足する料理を考えたり調べたりするのも計画です。

もちろん、上手くいっている場合は継続で構いません。暴飲暴食で体重や体脂肪が増えた場合、暴飲暴食の原因を取り除かなければ、当然また増えます。

体重の増減は少ない方がいい

オフシーズンに入って、最初の1ヵ月位は好きに過ごして、食べたい物を食べて、飲みたいだけ飲む!残り2カ月で絞れば大丈夫!なんていう考え方では、来期の成績は期待できません。

本来、来期により良い成績を出すためにするトレーニングの期間が、最初の1ヵ月で溜めた脂肪の燃焼に費やされては、良い結果になる筈がありませんね。

リバウンドは繰り返すとどんどん痩せにくい体になっていきます。これは野球選手であっても一般人であっても同じことです。

オフシーズンに体を休め、心を整えることは大事なことですが、食べる事や飲酒でストレスを発散するのは良いことではありません。オフシーズンは、シーズン期よりも食事を減らさなければ、太ってしまうとしっかり覚えておきましょう。

まとめ

オフシーズンの野球選手(体重70kg体脂肪率10%)の場合、シーズン期より1日450kcal(おにぎり3つ分)減らした食事量を基本とします。オフシーズンは酒席も増えるので、酒席での食べ方飲み方には十分注意します。食事計画は体重や体脂肪を目安に1週間のスパンで計画の見直しを行います。オフシーズンでも急激に太って痩せてを繰り返すのはロスでしかありません。練習量を減らして体を休める時は、食事量も減らしましょう。

三沢奈緒子(管理栄養士)●文

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