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野球選手でケガの多い人へ。怪我を防止する食事教えます。

 2016/12/31 栄養・食事
 

野球選手の怪我はとても多いです。少しでも怪我の可能性を少なくして選手生命を長くしたいものですね。今回は怪我の防止・予防する食事の方法を特集していきます。

野球選手なら怪我で引退しないようにしたい。

プロ野球では、怪我で長期に離脱する選手もめずらしくありません。体に負担のかかる投球やバッティングをしていると、遅かれ早かれ故障が起こります。体に負担になる投球などはフォームを改造して負担を減らしたり、腱や関節を守る筋肉を増やして負担を減らす方法などで怪我を予防しますね。
野球でありがちな怪我と、その予防になる食事をお教えします。

野球は怪我が多いスポーツ

野球は他のスポーツに比べて、怪我が多いとされています。故障箇所は肩や肘から足まで様々です。
陸上100m走の方が瞬発力が必要とされて練習を重ねているでしょうし、接触プレーならサッカーの方が激しくぶつかりますね。試合時間が長いなら、マラソンも2時間以上かかります。

野球選手に怪我が多い理由の1つに、試合時間の長さと、全く動かない時間が長いということがあります。

サッカーのようにずっと走り続けるスポーツは、体も温まっている状態が続きますが、野球は何分も長打が出ないまま守備について止まっている状態から、一気にトップスピードまで上げて走り、しかも無理な体勢でキャッチしたり、走者とクロスしたりするので、怪我が多くなるのですね。

野球選手に怪我が多い理由は『同じ動きが多い』

野球選手に怪我が多い理由のもう一つ1つに、同じ動きが多いということがあります。

ボールを投げる動作や、バットを振る動作など、同じ動きを反復して行います。また、キャッチャーは膝を曲げてのプレーが多いので、膝を痛めがちです。

もちろんピッチャーは肩や肘ばかり使うので、そこを痛めてしまうのです。

同じ動きと言えばゴルフなども同じですが、ゴルフはドライバーとパターの動きは違います。また、ゴルフでドライバーは多くても1回の試合で18回しか振りません。

野球ではもっと振りますね。ピッチャーともなれば、1回の試合の投球数は100球を超える事もありますね。このような同じ動きは、同じ部分に負荷がかかって、そこだけを痛めてしまいやすいのです。

グルコサミンで腱や関節を丈夫にする

怪我をしていても予防する時も、基本のバランス良い食事は変わりません。主食(糖質)、主菜(タンパク質)、副菜(野菜)をたっぷり摂るようにします。

同じものを食べ続ける「ばっか食べ」(カレーばっかり、焼きそばばっかりなど)は栄養に偏りが起こります。栄養の偏りは、より怪我をしやすい体になってしまいます。

栄養バランスのよい食事を摂った上で、怪我や怪我予防によい食品やサプリメントを摂るようにします。

野球での怪我は、腱に関わる部分がとても多いです。特に、膝には負担がかかり続けたり、怪我などによって、膝の関節の軟骨がすり減ったりして「変形性膝関節症」を発症することが多いです。

負担がかからないようにすることは、野球をしている以上はできませんね。ならば、膝関節の軟骨を減るよりも早く作ってしまえばいいのです。その為には、材料が欠かせません。

軟骨部分は、コラーゲンでできています。コラーゲン入りの食品はたくさん売られています。また、鶏の皮や、軟骨などもコラーゲンが多いと言われています。しかし、このコラーゲンは食べてもほとんど自分の軟骨にはなってくれません。

消費者庁では、平成24年に食品の機能性評価モデル事業を行い、いくつかの健康成分について論文や研究を集めて評価しました。

その1つにグルコサミンがあり、グルコサミンに、変形性膝関節症の典型的症状である痛みの軽減や、関節機能の改善が「肯定的な結果が否定的結果に大きく優る」との評価を出しました。

多くの実験で、グルコサミンが軟骨成分を増やす作用あるとされています。さらに、グコサミンには軟骨の分解を抑える作用があるとも示されています。

ちょっと難しいことを言いましたが、グルコサミンは、野球選手にとっては怪我防止のために積極的に摂った方がいいということです。

また、グルコサミンはビタミンCと相性が良いので、ビタミンCと一緒に摂ると効果的です。グルコサミンの多い食品は、エビカニなどの甲殻類、納豆や山芋やオクラなどのネバネバ食材、うなぎやフカヒレなどです。

甲殻類は殻ごと食べることが大事なので、干しエビだと摂りやすいですね。ビタミンCはイチゴやキウイなどの果物、ゴーヤや菜の花などに多いです。

グルコサミンもビタミンCも毎日となるとなかなか摂りづらい場合には、サプリメントを利用するものいいですね。

野球選手が怪我から復帰する為の食事メニュー

怪我をしている時は、気持ちも落ち込んで、食事も味気ない時がありますね。そんな時でも簡単にできて、回復に良いメニューを3つご紹介します。

ねばねばマグロの漬け丼

火を使わないでできて、オクラと山芋からグルコサミンも摂れるメニューです。マグロに含まれるBCAAは、筋力アップに必要なアミノ酸です。丼にすることで、食べやすくなります。ゴマ油を加えて韓国風にしたり、ワサビを効かせたりアレンジもできます。

材料
・マグロ 100g
・オクラ 2本
・山芋 60g
・醤油 大さじ1
・酒 大さじ1
・焼きのり 半分
・ご飯 1合(330g)

作り方
1、醤油と酒を合わせ、電子レンジで1分加熱し冷ましておきます。
2、マグロを一口大のぶつ切りにし、1と混ぜ合わせておきます。
3、オクラはみじん切りにしておきます。(青臭さがあるばあいには、切る前に軽くゆでる)
4、山芋はマグロと同じ大きさに切っておきます。
5、ごはんにマグロをのせ、タレも回しかけます。
6、山芋、オクラをのせ、焼きのりをちぎってのせます。

菜の花と干しエビのパスタ

菜の花はとてもビタミンCが豊富な食材です。春にしか食べられない食材ですが、冷凍の菜の花も市販されているので、常備しておくといいですね。菜の花はからし和えが一般的ですが、パスタにすると簡単に食べられます。グルコサミンの多い干しエビと一緒にさっぱり味のパスタにします。

材料
・乾燥パスタ 200g
・サラダ油 大さじ1と1/2
・菜の花 80g
・干しエビ 大さじ2
・顆粒コンソメ 小さじ1
・醤油 大さじ1
・塩 適宜
・こしょう 適宜

作り方
1、パスタは茹でておきます。
2、フライパンにサラダ油を敷き、菜の花を炒めます。
3、干しエビを加え、パスタを加えて炒め合わせます。
4、コンソメ、醤油を加え、塩とコショウで味をととのえます。

野菜の山芋焼き

山芋は、すり下ろしたり刻んだりして食べることが多いですね。すり下ろした山芋は、焼くとフワフワになって美味しく食べられます。山芋も干しエビもグルコサミン豊富ですのでおススメです。ひっくり返す時は、フライパンをゆすって一気に返しましょう。

材料
・やまいも 100g
・豚ひき肉 30g
・青ねぎ 3本
・干しエビ 大さじ2
・卵(M) 1個
・サラダ油 大さじ1
・麺つゆ(ストレート) 30ml

作り方
1、山芋はすりおろしておきます。
2、山芋に、卵、豚ひき肉、青ねぎの小口切り、干しエビを加えて混ぜます。
3、卵を加えてよく混ぜます。
4、フライパンにサラダ油を敷いて熱し、材料を流して焼きます。
5、ほど良い焦げ目が付いたら、ひっくり返して焼きます。
6、麺つゆに浸しながら食べます。

まとめ

野球は怪我の多いスポーツです。同じ動きや無理な体勢でのプレーが続きますので、関節がすり減ったり、腱を痛めることが多いです。偏食をしないで、バランス良く食べることを基本として、さらにグルコサミンの多い食品(ネバネバ食材、干しエビ、うなぎなど)とビタミンCを積極的に摂るようにして、関節のすり減りを防ぎます。自然の食品からグルコサミンは十分に摂れないので、サプリメントを利用してもいいですね。

三沢奈緒子(管理栄養士)●文

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