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栄養士が教える『基礎代謝とは?』計算方法と上げる方法・年代別平均値も

 2018/09/02 健康
 

基礎代謝は年齢を重ねるごとに増えていきますよね。

なんとかして基礎代謝を上げて太りにく体質にしたいものです。

今回は栄養士の小川真美先生が「基礎代謝の上げ方」について教えます!

基礎代謝量とは

基礎代謝量とは、安静時に消費されるエネルギーのこと。

何もしていなくても消費されるエネルギーで、生きるために必要な最小のエネルギー量だと言えます。

基礎代謝量を知っておくことで、1日の摂取カロリーをどの程度にするべきか、判断することができるのです。

基礎代謝の計算方法

基礎代謝量を正確に計算するには、「ハリス・ベネディクトの式」という計算式が用いられます。

その計算式を以下に示しました。

・男性・・・66.47+(13.75×体重kg)+(5.0×身長cm)−(6.75×年齢)
・女性・・・655.1+(9.56×体重kg)+(1.85×身長cm)−(4.68×年齢)

年齢とともに太りやすくなるって本当?

「年齢を重ねるにつれて、太りやすくなる」という話を聞いたことはありませんか?

それは、年齢とともに基礎代謝量が低下するため。

基礎代謝量は10代半ばをピークに、歳をとればとるほど低下していってしまうのです。

ここでは、各年代別に基礎代謝量の平均をご紹介していきます。

20代の平均基礎代謝量は?

20代の基礎代謝量の平均は以下のとおりになります。

・男性・・・1520(kcal/日)
・女性・・・1180(kcal/日)

男性に比べると、女性の方が340kcalほど基礎代謝が低いことがわかりますね。

30~40代の平均基礎代謝量の平均は?

30~40代の平均基礎代謝量の平均は以下のとおりになります。

・男性・・・1520(kcal/日)
・女性・・・1140(kcal/日)

20代に比べ、男性は変化がありませんが、女性は40kcal落ちてしまいます。

50~60代の平均基礎代謝量の平均は?

50~60代の平均基礎代謝量の平均は以下のとおりになります。

・男性・・・1380 (kcal/日)
・女性・・・1100 (kcal/日)

50~60代になると男性も基礎代謝が低下し始めます。

20代に比べ、男性は140kcal、女性は80kcal、基礎代謝が低下することが分かりますね。

基礎代謝を上げることはダイエットに効果的

基礎代謝を上げることは、非常にダイエットへの効果が大きいです。

ダイエット中は、食事制限をして摂取カロリーを減らしたり、運動して消費カロリーを増やしたりすることを意識すると思いますが、基礎代謝を上げることも大切。

基礎代謝が上がれば、日常生活で消費するカロリーが増えて、非常に効率よくダイエットすることができるのです。

次の項目から、基礎代謝を上げるためにするべきことをご紹介していきます。

筋トレで代謝UP!筋トレメニューをご紹介!

筋トレをして、筋肉量が増えることで基礎代謝がアップします。

筋肉は、脂肪よりもカロリーの消費率が高く、脂肪を筋肉に変えることで消費するカロリーが多くなるのです。

ここでは、基礎代謝が上がりやすい筋トレメニューを厳選してご紹介していきます。

ノーマルスクワット

やり方

1. 足を肩幅に広げる(つま先をやや外側に向ける)
2. 背筋を伸ばして、両手を肩からまっすぐに伸ばす
3. 息を吸いながらゆっくり体を下げる(太ももが地面と平行になるまで)
4. ひざが伸びきらない高さまで体を上げる
5. 10回× 5セットを目安におこなう

鍛えられる筋肉

・大腿四頭筋(太もも前部)
・大臀筋(お尻)
・腹直筋(シックスパック)
・腹斜筋(腹部両脇)

ワイドスタンススクワット

やり方

1. 足を肩幅よりも広く開く (つま先を外角45度程度の角度に開く)
2. 太ももが地面と平行になるまで下げる(背筋を伸ばした状態で)
3. ゆっくりと元に戻す
4. 10回× 4セットを目安におこなう

鍛えられる筋肉

・大腿四頭筋(太もも前部)
・ハムストリング(太もも後部)
・大臀筋(お尻)
・腹直筋(シックスパック)
・腹斜筋(腹部両脇)

ベンチプレス

1. フラットベンチに仰向けになる(肩甲骨を寄せた後に軽く下方に下げる)
2. 下半身をリラックスさせるように意識する
3. 肩幅の1.5倍分ほど外側を握るようにバーベルを握る
4. ラックからバーベルを外して、ゆっくりと胸におろす(前腕が床と垂直になる位置に)
5. 反動をつけず、すばやくバーベルを持ち上げ、ゆっくり元に戻す
6. 7回× 3セットを目安に行う

鍛えられる筋肉

・大胸筋(胸)
・三角筋(肩)
・上腕三頭筋(上腕後部)

プランク

やり方

1. マットを敷いた上でうつぶせになる
2. 腕を肩幅に広げ、軽く上半身を起こす(肩の真下にひじがくるようにする)
3. 足のつま先を立てて、下半身を持ち上げる
4. 足から首筋までが一直線の状態をキープする(30秒間維持)
5. 30秒〜1分× 3セットを目安におこなう

鍛えられる筋肉

・腹直筋(シックスパック)
・腹横筋(お腹外側)

レッグレイズ

やり方

1. マットを敷いた上で仰向けになる
2. 両手を広げる
3. 両足を浮かせて、かかと同士をくっつける
4. 太ももと床が90度になるようにを上げる
5. 90度の位置で2秒間停止し、その後、足をおろす
6. 15回× 3セットを目安におこなう

鍛えられる筋肉

・腹筋下部
・大腰筋(腰中央)

レッグランジ

やり方

1. 足を肩幅より少し狭めに開く
2. 右足を一歩前に踏み出す
3. ひざを曲げて太ももが地面と平行になるまで腰をおろす
4. その後、息を吐きながら直立の状態に戻る
5. 左右15回× 3セットを目安におこなう

鍛えられる筋肉

・大腿四頭筋(太もも前部)
・ハムストリング(太もも後部)
・大臀筋(お尻)

デッドリフト

やり方

1. バーベルバーの手前、スネがバーに触れない位置に立つ(足の幅は肩幅より少し狭めにする)
2. 背筋を伸ばして軽く前傾姿勢になり、少しひざを曲げてバーベルを握る(バーベルが肩甲骨の真ん中にくるようにする)
3. バーベルを持ち上げる
4. バブルがひざを通過するまでは、ひざを伸ばす力で持ち上げる
5. ゆっくりと上半身を起こし、直立したら肩甲骨を少し内側に寄せる
6. ゆっくりと元に戻す
7. 7回× 3セットを目安におこなう

鍛えられる筋肉

・大腿四頭筋(太もも前部)
・広背筋(背中)

ヒップリフト

やり方

1. マットを敷いた上で仰向けになる
2. ひざを90度に曲げて足を立てる
3. ひざから頭までが一直線になるようにお尻を上げ、2秒間キープする
4. ゆっくりと元に戻す
5. 20回× 3セットを目安におこなう

鍛えられる筋肉

・背柱起立筋(背中中央部)
・大臀筋(お尻)

ワンレッグヒップリフト

やり方

1. マットを敷いた上で仰向けになる
2. ひざを90度に曲げて足を立てる
3. 右足をまっすぐ伸ばす
4. そのまま、腰を持ち上げて限界点で1秒間キープする
5. ゆっくりと元に戻す
6. 左右10回× 3セットを目安におこなう

鍛えられる筋肉

・大腿四頭筋(太もも前部)
・ハムストリング(太もも後部)
・大臀筋(お尻)

ダンベルショルダープレス

やり方

1. インクラインベンチ(腹筋運動用の傾斜ベンチ)を45度に設定する
2. ベンチにしっかりと座る
3. ダンベルを持ち、肩に置いたようなフォームをつくる(手のひらと体の向きを同じ方向にする)
4. 広背筋を収縮させる
5. ダンベルを上に持ち上げる(真上に上げるイメージでおこなう)
6. 限界まで持ち上げて停止する
7. その後、ゆっくりと元に戻す
8. 10回× 3セットを目安におこなう

鍛えられる筋肉

・三角筋(肩)
・僧帽筋(背中上部)
・前鋸筋(側胸部)
・上腕三頭筋(上腕後部)

基礎代謝を上げる食品で代謝UP!

基礎代謝を上げる食品を食べることによっても、基礎代謝をアップさせることができます。

基礎代謝を上げる効果のある食品をご紹介していきます。

血流を良くする食品 

血流を良くする食品を食べることで、血の巡りが良くなり、体温が上昇します。

体温が上昇した状態は、消費カロリーが増えるため、基礎代謝がアップするのです。

血流を良くする食品を以下に示しました。

・とうがらし
・生姜
・お酢
・スパイス類

タンパク質を多く含む食品

タンパク質を多く含む食品を摂取することによっても、基礎代謝をアップさせることができます。

タンパク質は、筋肉の材料となる栄養素。

そのため、タンパク質を摂取することで筋肉を増やすことができます。

すでにお伝えしたとおり、筋肉でのカロリー消費は大きいため、筋肉を増やすことで基礎代謝がアップするのです。

タンパク質を多く含む食品を以下に示しました。

・肉類
・魚類
・卵
・乳製品
・大豆製品

ビタミンやミネラルを多く含む食品

ビタミンやミネラルを多く含む食品を摂取することによっても、基礎代謝をアップさせることができます。

ビタミンやミネラルは、食事から摂取した糖質や脂質をエネルギーに変換するのに必要不可欠な栄養素。

そのため、ビタミンやミネラルを摂取することで、きちんとエネルギーを得ることができ、体温が上昇して基礎代謝がアップするのです。

ビタミンやミネラルを多く含む食品を以下に示しました。

・魚類
・野菜
・海藻
・きのこ
・ナッツ類

代謝を上げる飲み物

 

飲み物にも、飲むことで代謝を上げられるものがあります。

ここでは、代謝を上げる飲み物についてご紹介していきます。

コーヒー

コーヒーにはカフェインが多く含まれています。

カフェインを摂取することで、アドレナリンの分泌が促されて血流が良くなります。

すでにお伝えしたとおり、血流が良くなれば体温が上昇し、消費カロリーが増えるため、基礎代謝がアップするのです。

シナモンティー

シナモンも、カフェインと同様に血流を良くする働きをするため、シナモンティーを飲むことで基礎代謝がアップします。

さらに、シナモンティーにはカフェインも含まれているため、ダブルで血流促進の効果が得られ、より基礎代謝アップに効果的です。

きなこ豆乳

きなこ豆乳はきなこも豆乳も大豆製品であるため、タンパク質をしっかりと摂取することができ、筋肉を増やすことに役立ちます。

筋肉が増えることで消費カロリーが増えて、基礎代謝がアップするのです。

入浴で代謝UP!

入浴で、外側から体を温めることでも基礎代謝をアップさせることが可能です。

体温が1度上がると、基礎代謝は10〜13%上昇すると言われています。

手軽なシャワーで済ませることが多い方は、温かい湯船につかる習慣をつけると良いですね。

腹式呼吸で代謝UP!

腹式呼吸を意識することでも、基礎代謝をアップさせることができます。

人間の呼吸法は基本的に胸式呼吸で、吸いこんだ空気を胸にため込みますが、腹式呼吸でお腹を使って呼吸することで、お腹の筋肉が鍛えられて基礎代謝がアップするのです。

息を吸うときに、お腹へ空気を入れることをイメージしてお腹を膨らませ、息を吐くときにお腹から空気を出すことをイメージしてお腹をへこませることで腹式呼吸ができます。

まとめ

今回は、基礎代謝量とはどのようなものなのか、また、計算方法や基礎代謝量を上げるさまざまな方法についてご紹介してきました。

年齢とともに低下してしまう基礎代謝量ですが、筋トレをしたり、摂取するものを工夫したりすることで、基礎代謝量を上げることができることがわかりましたね。

今回ご紹介した内容を参考に、痩せやすい体へと体質改善していきましょう!

小川真美(管理栄養士)●文

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小川真実

小川真実

小川真実
フリーランスの栄養士として「食事」「健康」「栄養」に関するライティングの仕事を中心に活動しています。
食事の大切さや重要性について、理解を深めてもらえるよう執筆しております。

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