肺活量を効果的に鍛えると体力UP!増やし方教えます
肺活量を鍛えると、様々なメリットがあることを知っていますか?
肺活量は、鍛えていくことで、運動のパフォーマンスもUPします。
アスリートや運動をしている方は、肺活量が高い傾向にあります。
今回は、肺活量の概要や鍛え方などを紹介しますので、参考にしていただけると幸いです。
特に、「運動不足を感じている方」、「運動能力をUPさせたい方」、「持久力をつけたい方」、「歌を上達させたい方」は、ぜひご覧ください。
Contents
- 1 肺活量とは?
- 2 肺活量が高いとメリットも多い!
- 3 肺活量が低いと、どのような影響があるの?原因は?
- 4 肺活量の測定方法
- 4.1 ①実測肺活量
- 4.2 ②予測肺活量
- 4.3 ③努力性肺活量
- 4.4 ④1秒量、1秒率
- 4.5 ⑤最大酸素摂取量
- 4.6 肺活量の平均値
- 4.7 肺活量を鍛えるトレーニング1「水泳」
- 4.8 肺活量を鍛えるトレーニング2「登山」「高地トレーニング」
- 4.9 肺活量を鍛えるトレーニング3「ランニング」
- 4.10 肺活量を鍛えるトレーニング4「呼吸法」
- 4.11 腹式呼吸のやり方は
- 4.12 腹式呼吸のメリット
- 4.13 肺活量を鍛えるトレーニング5「肺活量UPグッズ」
- 4.14 ①パワーブリーズ
- 4.15 ②トレーニングマスク2.0
- 4.16 ③呼吸らくらくトレーナー
- 4.17 肺活量を鍛えるトレーニング6「自宅で簡単にできる」
- 5 まとめ
肺活量とは?
肺活量とは、空気を最大限に吸い込んだ後、吐き出すことのできる空気の量のことです。
肺の機能を見る指標にも使われています。
肺活量が低ければ、酸素の取り込み量が少ないということになるので、身体にも悪影響を与えるということが分かります。
また喫煙は、肺機能に大きな影響を与えることがあります。
肺活量が高いと、様々なメリットもあり、スポーツ選手や歌手・楽器の演奏者は、肺活量が高いことが示唆されます。
肺活量は鍛えることができるので、この記事ではおすすめの鍛え方なども紹介していきます。
肺活量が高いとメリットも多い!
①持久系のスポーツは、肺活量が高いと有利!
マラソンや水泳などの持久系の競技には、肺活量は特に重要です。
肺活量が多いと、競技の途中でも息切れしにくく、競技のパフォーマンスUPにつながります。
肺活量を鍛えるようなトレーニングが重要になります。
②歌を歌う、楽器を演奏する、なども肺活量が高い方が有利!
歌手や楽器演奏者にも肺活量は重要で、日々鍛える必要があるでしょう。
肺活量が高いと、大きく息を吸って、吐くことができるので、声量UPにつながります。
歌を歌う時に息がもたないからと息継ぎが多すぎてしまうと、途切れて聞こえてしまったり、心地よく聞こえないこともあるので、肺活量を鍛えることで改善できるでしょう。
息継ぎタイミングが難しい曲も歌いやすくなるでしょう。
息を吹き込んで演奏する楽器のトランペットやトロンボーンなどは、肺活量が高ければ息継ぎの回数が少なくて良いので楽器の演奏もスムーズになります。
歌手や楽器演奏者は、肺活量トレーニングを積極的に行っている方が多いでしょう。
③健康に良く、体力もつく
肺の機能は、定期的に運動などで鍛えていないと加齢に伴って低下してしまいます。
そこで、肺活量を鍛えることで、呼吸器疾患の予防にもなり、体力もつきます。
健康の維持・増進に、肺活量を鍛えることは、おすすめです。
④痩せ体質になれる
肺活量が鍛えられると、心肺機能も高まります。
それにより、心臓や肺の動きも高まり、酸素を取り込む量も増えます。
酸素を取り込む量が増えると、たくさんの酸素を筋肉など身体全体へ送ることが出来ます。
その結果、基礎代謝もUPします。
基礎代謝がUPすると、何もしなくても消費カロリーが増えるので、痩せやすい身体になれるでしょう。
肺活量が低いと、どのような影響があるの?原因は?
肺活量が基準値よりも下回り、低いと判定されると、次のような症状があらわれることがあります。
- めまい
- 疲労感
- 息苦しさ
- 思考力低下
- 運動をするとすぐに息切れしてしまう
- せきや痰が増える
または、肺機能に障害が発生していることもあります。
しかし、もともと肺の容量が少ないなどの個人差もあるので、肺活量が基準値よりも少なくても症状がない方もいるでしょう。
肺活量が低くなる原因は、加齢や喫煙などが挙げられます。
肺活量は、運動などで鍛えていないと加齢に伴い、減少してしまいます。
タバコは、吸うことで気道を刺激し、炎症を引き起こしたり、酸素・二酸化炭素の出し入れがスムーズにいかなくなり、息切れしやすくなるなどの害もあります。
肺活量の測定方法
①実測肺活量
肺活量の測定は、呼吸が苦しい、咳が出るなどの肺の病気が考えられる場合に、特に行われます。
スパイロメーターという機械で測定します。
方法は、鼻をクリップで止め、マウスピースを口にくわえ、大きく息を吐き、大きく息を吸い込み、さらに大きく息を吐きます。
これを数回繰り返すと、肺活量が測定できます。
どれだけ多くの空気を吐き出したかを測定します。
慣れない検査なので、複数回練習をしてから実際の測定をする場合もあります。
②予測肺活量
他にも年齢、身長、性別から肺活量を予測する計算式もあります。(18歳以上)
●男性:予測肺活量(ml)={27.63-(0.112×年齢)}×身長
●女性:予測肺活量(ml)={21.78-(0.101×年齢)}×身長
③努力性肺活量
息を大きく吸い込み、一気に吐き出した空気の量を測定する検査です。
これもスパイロメーターで測定することが出来ます。
④1秒量、1秒率
1秒量とは、努力性肺活量のうち、最初の1秒間に吐き出した息の量のことです。
1秒率は、1秒量が努力性肺活量に占める割合のことです。
1秒率は、70%以上が基準値とされています。
1秒率が低い場合は、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、気管支喘息などが疑われることがあります。
⑤最大酸素摂取量
最大酸素摂取量とは、1分間に体重1kgあたり体内に取り込むことのできる酸素量のことで、全身持久力の指標としても用いられています。
最大酸素摂取量の目安となる測定方法には、20mシャトルラン、踏み台昇降運動、6分間歩行テスト、12分間歩行テストなどがあります。
さらに、正確に測定したい場合は、呼気ガス分析装置というものを装着して分析します。
肺活量の平均値
肺活量は、年齢・性別・体格などによって異なります。
健康な成人の肺活量の平均は、男性3000~4000ml、女性2000~3000mlくらいだと言われています。
20歳を超えてからは、徐々に低下していってしまいます。
スポーツ選手は、5000~7000mlくらいあるとも言われています。
運動によって心肺機能を鍛えることができるので、スポーツを習慣的に行っている人は、高い傾向があるでしょう。
喫煙をしている方は、肺機能が低下しやすく、正常値よりも低くなりやすいです。
肺活量を平均値より上げるためには、禁煙し、運動を心掛けることが一番良いでしょう。
では、肺活量を鍛えるトレーニングにはどのようなものがあるのか見ていきましょう。
肺活量を鍛えるトレーニング1「水泳」
水泳は、呼吸が制限され、息継ぎの短い時間で空気をしっかり吸い込むことが自然にでき、肺活量UPに有効だとされています。
水泳は、全身運動なので、全身が鍛えられ、体力の向上も期待できます。
また、水中運動なので水の抵抗により、負荷をかけることができるので、肺にも負担をかけることができます。
水泳で、より肺活量を鍛えるためのトレーニングとして、潜水が挙げられます。
潜水は、息継ぎを我慢するので、肺に酸素を効率よく取り込みやすくなり、酸素の運搬をスムーズに行えるようになります。
潜水のおすすめの練習法は、25m潜水して、一息ついたら、25mゆっくり好きな泳ぎをして呼吸を整える方法です。これを繰り返します。
25m潜水が難しい方は、12.5m潜水して、ゆっくり泳ぐを繰り返すと良いです。
自分のペースで行い、徐々にレベルUPしていけると良いですね。
潜水の距離を伸ばすコツとして、スタート前に深呼吸し呼吸を整え、息を大きく吸い込み、スタートしたら腕は頭の後ろで組み、肘をしっかり伸ばします。
身体は、常に一直線(真っ直ぐ)になるように意識することも大切です。
疲れてくると、姿勢が崩れ、水の抵抗を受けやすくなり、スムーズに進まなくなってしまうので、姿勢を綺麗に保てるように意識しましょう。
キックは、バタ足でも平泳ぎでもバタフライでも良いですが、なるべくゆっくり出来る平泳ぎがおすすめです。
平泳ぎは、手のかきとキックの両方を取り入れると、より速く進みます。
潜水が難しいという方は、クロールの息継ぎなしでもトレーニングになるでしょう。
潜水は、我慢しすぎると低酸素状態になり、意識を失うこともあるので、体調に配慮しながら無理しすぎないようにすることが大切です。
他にもおすすめのトレーニング方法!
クロール100mを4本、下のように呼吸の制限を設けます。
1本目 3回に1回呼吸
2本目 5回に1回呼吸
3本目 7回に1回呼吸
4本目 9回に1回呼吸
最後の9回に1回は、きつくなってきます。
これが楽に出来るようになってきたら、肺活量や持久力がUPしているかもしれませんね。
肺活量を鍛えるトレーニング2「登山」「高地トレーニング」
山を登ると、酸素も薄くなっていきます。酸素の薄い高地では、酸素摂取量を高めることができるので、肺活量の向上が期待できます。
高地トレーニングというトレーニングもあります。運動能力UPにつながるトレーニングとして、マラソン選手や水泳選手が取り組むことが多いです。
酸素の薄い高地でも身体を適応させるため、体内でヘモグロビン濃度などを上昇させ、酸素の取り込みをスムーズにし、運動能力UPを目的としたトレーニングです。
酸素の運搬がスムーズに行えるようになると、最大酸素摂取量が向上し、筋肉にも十分に酸素が行き渡るようになるので、持久力の向上も期待できます。
高地は、疲労が溜まりやすく、疲労回復も遅くなってしまい、体調を崩してしまうことも少なくないので、高地トレーニングや登山をする際や終わった後には、休息をしっかりとることが大切です。
また高地トレーニングや登山を行う前日もしっかり睡眠をとり、体調が良い状態で行いましょう。
自分のペースに合わせて無理のない範囲で取り組むことも重要です。
また高地に住む方は、産まれた時からその環境に順応するため、酸素の供給がうまいという話もあります。肺活量も高く、運動の能力も高い傾向にあります。
肺活量を鍛えるトレーニング3「ランニング」
ランニングは、水泳と同じ有酸素運動なので、続けることで、持久力・肺活量の向上につながるでしょう。
走っていると、息を吸うのも吐くのも簡単にできず、息苦しさを感じます。さらに、心拍数も増加するので、酸素の供給がスムーズに効率よく行えるようになります。
また、ランニングで筋肉もつくので、基礎体力なども向上するでしょう。
健康にも良いので、日々の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
肺活量を鍛えるトレーニング4「呼吸法」
腹式呼吸を意識することで、肺活量の向上が期待できます。
また、多忙な生活を送っている方、ストレスを感じている方は、呼吸が浅くなってしまっている可能性があります。
そんなときにも腹式呼吸をすると、リラックスできますよ!
腹式呼吸のやり方は
①背筋を伸ばし、鼻からゆっくり息を吸い込む(お腹を膨らませる)
②口からゆっくりゆっくり息を吐く(お腹をへこます)
③これを10回ほど繰り返す
仰向けの状態や椅子に座っている状態や立っている状態など、いつでも気軽に出来るので、おすすめです。
また肺活量をより鍛えるためには、息を吐き切ったときに3~5秒ほど息を止めてから、ゆっくり長く息を吐くと良いでしょう。
腹式呼吸のメリット
腹式呼吸のメリットは多くあります。
①精神をリラックスさせる効果がある
②代謝UPになるので、ダイエットにも効果的
③インナーマッスルが鍛えられるので、お腹周りの筋肉が引き締まる
④血行もスムーズになり、冷え性やむくみなどにも効果的
簡単にできる呼吸法なので、寝る前などに試してみてはいかがでしょうか。
肺活量を鍛えるトレーニング5「肺活量UPグッズ」
肺活量を高めるためのグッズもあります。
①パワーブリーズ
腹筋・背筋・横隔膜を鍛えることのできる、呼吸筋トレーニンググッズです。
パワーブリーズで鍛えることによって、運動中の呼吸がスムーズに行えて、疲労も軽減、運動を長く続けることが可能になるでしょう。
負荷の強度によって3種類あり、それぞれのものにも10段階で調整できます。
使い方も簡単で、自分のペースで調整もできるので、トレーニングのレベルUPが目指せて、楽しくできるでしょう。
スポーツ選手だけでなく、肺活量をUPさせたい方、運動不足を感じている方、歌手・楽器演奏者などにおすすめの商品です。
②トレーニングマスク2.0
これは、低酸素の状態や高地トレーニングのような効果を得られるマスクになっています。
短時間で心拍数が上がるように作られているので、運動の強度を高めたい方にもおすすめです。
自身の吐いた呼気を再度吸うことによって、低酸素状態を作ることができます。
普段のトレーニングを変えずに、このトレーニングマスクをつけるだけで、呼吸筋が鍛えられ、運動の強度も高めることが出来ます。
持久力が必要なスポーツ選手や短期間で減量をしたい方、普段のトレーニングの負荷を挙げたい方におすすめの商品です。
③呼吸らくらくトレーナー
これは、上の2つに比べると安価で、手軽にできるでしょう。
このマウスピースをくわえて、深呼吸するだけで呼吸に負担をかけることができ、呼吸筋を刺激します。
自宅で、TVを見ながら、家事をしながら、寝る前にお布団で・・・など手軽にできるのでおすすめです。
呼吸が浅いと感じる方、運動不足の方、疲れやすい方、歌を歌うのが好きな方におすすめの商品です。
お金はかかりますが、これらのグッズを使って、本格的に鍛えてみてはいかがでしょうか?
肺活量を鍛えるトレーニング6「自宅で簡単にできる」
肺活量を鍛えるトレーニングは、水泳やランニングなどの運動だけでなくても自宅で簡単にできるトレーニングもあります。
運動が苦手な方や時間がなくてなかなかできないという方が、ぜひ実践してみてくださいね。
①ペットボトル
空のペットボトルを用意し、思いっきり息を吸ってペットボトルをへこませ、息を吐き出して元に戻します。これを繰り返しましょう。
「いろはす」などの柔らかい素材のペットボトルは、比較的簡単に出来ます。
500mlだと、物足りないという方は、2Lを使用して行ってみましょう。
肺活量以外にも、お腹や頬の筋肉も使っているので、小顔効果やダイエット効果も期待できるかもしれないです。
お金をかけずに手軽に出来るところが良いですね。
②風船
風船は、息を思いっきり吐きだして膨らませるので、肺活量を鍛えることが出来ます。
風船を膨らませるのにも頬に力を入れる必要があるので、小顔効果も期待できるかもしれませんね。
腹筋も使うので、ダイエットにも良いでしょう。
風船は、100円ショップなどで売っているもので十分です。
TVを見ながら、ちょっとだけトレーニングしてみてはいかがでしょうか。
③ティッシュペーパー
どのご家庭でもある、壁に向かってティッシュペーパーに息をふきかけて、落とさないようにします。
意外と難しいです。
子供から大人まで、家族みんなで競争してみてはいかがでしょうか。
④ストロー
出典:https://style.nikkei.com/article/DGXMZO29487000X10C18A4000000?channel=DF130120166090&page=2
やり方も簡単で、息を深く吸い込んでからストローを加え、ゆっくりと空気を吐き出します。
ストローは、少しずつしか空気が出ていかないので、ゆっくり時間をかけて吐けるようにしていきましょう。
どれも手軽に出来るので、ぜひ試してみてくださいね!
まとめ
肺活量は、健康な生活を送るためにも重要なものです。
持久系のスポーツはもちろん、歌手・楽器演奏者、健康づくり、ダイエットなどを目的とした方も肺活量を鍛えることは、役立ちます。
肺活量を鍛える方法もいろいろ紹介しましたが、自分に合ったもの、続けられるものを実践していけると良いでしょう。
鈴木那々子(管理栄養士)●文