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バーベルを使った筋トレは決して危険ではない!宮本直哉

 2017/12/24 筋肉トレーニング
 

バーベルを使った筋トレは決して危険なトレーニングではない!
そう言い切るのは全国の高校・大学で筋トレを教える「筋肉伝道師」宮本直哉氏だ。

今回は宮本氏が考える正しいトレーニングをお伝えしようと思う。

“筋トレ=ケガにつながる”は、間違った考え!

 
全国を飛び回り、正しい筋力トレーニングを伝授している宮本直哉氏。

25年以上筋トレの普及活動を続けているが、まだまだ筋トレに対する負のイメージは払拭できていないという。

「現状、ウエイトトレーニング中にケガをしたら元も子もないと思う方が多くおられます。しかし、この考えは違います。正しい方法で行うウエイトトレーニング中にケガをすることはありません。」

「ウエイトトレーニング程怪我の少ないトレーニングはありません。実際は専門競技練習やアジリティートレーニングまたはラン中でのケガが最も多く、ウエイトトレーニング中に怪我をすることは最も少ないのです。」

「バーベルといった器具を使うことで、(練習中に)何かあっては困るという意識が働き、負のイメージを増加させているのでしょう。
繰り返しになりますが、正しいやり方をしていればケガをすることはありません。

私の指導のいの一番は、器具の使い方を正しく理解させることです。正しいトレーニング法をマスターすれば、筋トレ自体は決して危険なものではありません。

私の見解は、まだ十分な筋力がついていない時期に、ダッシュを何十本もやらせたり、スタミナをつけるために長時間走らせたりすることの方が、ケガへのリスクが高いのです。」

「どなたであっても、筋力がない時に、体に負荷をかけるということは、関節にかかる負担が増大します。そのことこそがケガをする要因なのです。

激しい練習をすることにより、筋力がつくと考えている人もいるようですが、それも違います。

まずは、筋力があるが故に、さまざまな運動能力が発揮されるわけです。
ただただ激しい練習だけでは、効率よく技術力はあがりません。」

技術力向上のためには、まずは基礎となる筋力を身につけること。 大きなケガをしないためにも、筋力トレーニングは欠かせないファクターなのだ。

バーベルは上げるときではなく、下げるときの意識が重要

 
筋肥大を目的とした場合、バーベルのコントロールを行う際、まず覚えておかねばならないポイントを聞いてみた。

「一般の方はバーベルを上げる時の方が、筋肉がより刺激されると思いがちです。それはもちろん上げるときも効果はありますが、筋肥大の主体となるのはむしろ下ろす時です。

ある程度のリズムで、抵抗を感じながらゆっくりと自然にバーベルを下ろす。決して力を抜いてバーベルをドスンと落下させるのではなくバーベルをコントロールしながら下ろすことです。

リズミカルにバーベルを下ろし、また再び上げる。

上げる、下ろすを分割することなく下ろして上げるをワンストロークでつなげて動作することです。」

「これを繰り返すことで自分特有のリズムでバーベルをコントロールすることができるようになります。抵抗を感じながらトレーニングすることが大切です。

これは山登りで、上りよりも下りのほうが筋肉痛になりやすいと言われることと同じです。

ある研究グループが、山登りの実験で上りは歩きで下りはヘリコプターで行うグループと、上りはヘリコプターで下りは歩きのグループに分けて筋肉の四頭筋を調べてました。

これで、どちらのグループが筋の崩壊が激しいかを調べました。

その結果、下りを歩いたグループのほうが筋肉へ与えたダメージが大きかったのです。

坂の下りで転げ落ちないようにカラダを守るために知らず知らずにその動きにブレーキをかけ脚の筋緊張を強くしますよね。それからゆっくりと膝を曲げて次の一歩を踏み出す。

その緊張状態の筋肉を動かして下山するので、筋肉への負担は大きくなるわけです。

バーベルや腕立て伏せもこの原理と同じで、下ろすときにより筋肉が刺激されるのです。」

5大栄養素をバランスよく取る食事も大事!

宮本氏は、筋力トレーニング方法だけではなく、体づくりに必要な食生活についても指導を行っている。

「まずは座学で、筋肉のこと、食事のことなどを教えるようにしています。筋肉がどのように体の動きを助けているかを理解することで、よりトレーニングにも身が入るようになります。

ただ言われたことをやるだけでなく、自分で考え、理解した上でトレーニングをすることが重要です。

また座学の際、食事に関するアドバイスも行います。例えば、炭水化物・タンパク質・脂肪の3つが筋肉を形成する3大栄養素となるので、この必要性を説明します。」

「また、筋肉が合成されるためにビタミン・ミネラルを取ることも重要だと教えます。この5大栄養素をバランスよく摂取する食事をし、筋トレすすることで効果は表れやすくなる。

ビタミンやミネラルなど、食生活の中で不足しがちな栄養素については、サプリメントで補っても問題ありません。筋トレをする際、プロテインを飲む人もいると思います。

そのこと自体間違っていることではありませんが、まずは基本摂取量を正しく把握することこそが大事なことです。私は、自分の体重1kgあたり、2グラムの摂取が基本線ということを伝えています。

指導だけではなく、自身のトレーニングも欠かさない

“筋肉サイコー!”を合言葉にしているほど、筋肉愛に満ちている宮本氏。忙しい時間の合間を見つけては、自身のトレーニングもきっちりと行っている。

さらに、競技者としても歩みもスタートさせているという。

「選手ばかり日の目を見させてたまるかそろそろ俺も!!((笑)」ということで教え子たちをライバル思し現役復活への刃を研いでいるところです。

近い将来パワーリフティングで必ずてっぺんとるずうぇーっと!!
筋肉に年齢は関係ないことの証明をしてみせます。ニヤリ」

松野友克●文

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ライター紹介 ライター一覧

松野友克

松野友克

1976年、福島県南相馬市生まれ。
小学生のときは少年野球、中学・高校ではバレーボールに熱中していた。高校時代にスポーツ雑誌の仕事に携わりたいと上京を決意。日本ジャーナリスト専門学校卒業後、複数の編集プロダクションに勤務したのちフリーランスのライター・編集者として独立した。
多ジャンルの雑誌、ムック本・書籍を制作する中でプロ野球、女子7人制など多くのスポーツ取材を行う。趣味はスポーツ観戦、ゴルフ。

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