リジンの効果は最強!育毛・肝臓・ヘルペスに効能あり!多く含む食べ物17つ
みなさんは「リジン」という言葉を聞いた事がありますか?
リジンはタンパク質を構成するアミノ酸の1つです。
アミノ酸の中でもリジンは必須アミノ酸に分類され、体内では合成されないため体外から積極的に摂取する必要があります。
リジンは肌や髪の毛など人体のさまざまな部位の形成や維持に欠かせない成分であり、またコラーゲンの生成をサポートするという働きもあります。
今回はそんなリジンの効果・効能について詳しく解説していきます。
Contents
リジンの効能・効果
リジンには多種多様な効能・効果があります。
リジンの効果①疲労回復
リジンはタンパク質全体の吸収を助ける役割を担い、また吸収したタンパク質に含まれるブドウ糖の代謝を促進し、疲労を回復させる効果があります。
カルシウムの吸収を促進する
リジンを摂取することでカルシウムの吸収が促進され、カルシウム不足を予防することができます。
カルシウムが充足されれば、骨が強化されて骨粗しょう症の予防にも役立ちますね。
リジンの効果②肝機能の向上
アルコールの摂取によって肝機能は低下します。
そのため、日頃からアルコールの摂取量が多い人はリジンを積極的に摂ることで肝機能を正常に保つことができます。
リジンの効果③薄毛・抜け毛・脱毛の改善
リジンは髪の毛の成分であるケラチンを生成するのに必要不可欠な栄養素です。
リジンが抜け毛や薄毛、脱毛の治療に有効であることは科学的に証明されています。
リジン不足を防げば、毛髪トラブルを予防でき、育毛ができます。
リジンの効果④AGA治療の効果増進
リジンには、若年性脱毛症であるAGAの治療の効果を増進させる効果があります。
ただし、AGA治療薬であるプロペシアやミノキシジルとの併用が必要となってきます。
ミノキシジルには血流を改善することで発毛を促す作用があり、プロペシアはAGAの原因となる男性ホルモンの生成抑制作用がある治療薬です。
リジンの効果⑤ヘルペス(単純疱疹)の改善
ヘルペスでお悩みの方は、リジン、亜鉛、ビタミンC、フラボノイドを積極的に摂取することでヘルペスウイルスの活動を抑え込むことができます。
アルギニンの取りすぎがヘルペスの発症の原因であるとよく言われますが、これは間違いで、逆にアルギニンが不足するとヘルペスを発症してしまいます。
ただし、アルギニンの摂取量がリジンの摂取量を大幅に上回ってしまうとヘルペスウイルスを活性化させてしまいます。
そのため大切なのは、アルギニンよりリジンを多く摂取することです。
サプリメントなどを使用してリジンを多めに摂取することをオススメします。
リジンの効果⑥脳卒中の予防
三大成人病の一つである脳卒中の原因は高血圧や動脈硬化です。
リジンには、血圧を低下させる働きがあります。
そのため、リジンを摂取することで高血圧や動脈硬化を改善することができ、脳卒中の予防に役立ちます。
リジンの効果⑦不妊改善効果
リジンには女性ホルモンであるエストロゲンの分泌を促してくれる作用があります。
妊娠するためには、十分な女性ホルモンが必要不可欠です。
そのため、リジンを摂取することは不妊改善に役立ちます。
リジンが不足するとどうなる?
リジンが不足すると、代謝が悪くなったり疲労を感じやすくなったりします。
また、集中力低下や免疫力低下、吐き気や目の充血といった症状がみられる場合もあります。
さらに、カルシウムの尿中排泄量の増加、血中の飽和脂肪やコレステロールの増加などを引き起こし、健康的な身体の維持にも悪影響を及ぼす可能性があります。
リジンは不足することのないよう摂取しなければならない栄養素であることがわかりますね。
リジンの1日の必要量
リジンの1日あたりの摂取量は体重×30mgが適切であると言われています。
成人男性の平均体重が65kgなので1日2000mgほどを目安に摂取すると良いです。
1日に最低でも800mgほどは摂取することをオススメします。
この量であれば、普段の食事に含まれているリジンで十分に補えられています。
リジンは穀類にはあまり含まれておらず、タンパク質食品に多く含まれています。
たんぱく質食品を摂らず炭水化物や野菜中心の食生活をしているベジタリアンの人は不足する可能性もあります。
リジンが不足しがちだと思われている方やリジンの効能・効果を得たい方は1日2000mgほどを目安に摂取することをオススメします。
副作用はあるの?
リジンは1日10,000mg以上といった過剰摂取をすることで、胃痛や下痢などの症状や腎機能障害を引き起こす可能性があります。
ただし10,000mg以上というのはかなりの量であるため、食事で摂取する分にはこれを超えることはほぼありません。
サプリメントにおいても適正量を守って飲んでいれば心配はありません。
そのため、リジンに摂取での副作用は基本的にはないと考えてよいでしょう。
リジンが多く含まれる食品
リジンは、アミノ酸つまりタンパク質であるため、タンパク質食品に多く含まれています。
タンパク質食品の分類別にリジンが多く含まれている食品をいくつかご紹介します。
●肉類・・・ビーフジャーキー、鶏胸肉、豚もも肉、牛もも肉、豚ロース
●魚介類・・・するめ、たら、ます、あじ、鮭、さわら、カレイ、さば、あゆ、ししゃも
●その他(豆類、乳製品など)・・・炒り大豆、卵、チーズ
リジンの含有量
リジン含有量(mg) | |
---|---|
ビーフジャーキー | 4600 |
鶏むね肉 | 3000 |
牛もも肉 | 1700 |
豚ロース | 1700 |
豚もも肉 | 1700 |
するめ | 4300 |
ます | 2000 |
さわら | 2000 |
カレイ | 1900 |
ししゃも | 1900 |
さば | 1800 |
あじ | 1800 |
鮭 | 1700 |
あゆ | 1600 |
たら | 1500 |
炒り大豆 | 2300 |
チーズ | 1900 |
卵 | 890 |
リジンは、肉類や魚介類などの動物性タンパク質に多く含まれることがわかりますね。
リジン不足にならないよう、動物性タンパク質を積極的に摂取しましょう。
L-リジンとは
リジンを配合しているサプリメントや育毛剤の中には、リジンではなくL-リジンと表記しているものがあります。
「リジンとL-リジンはどう違うのだろうと?」と疑問に思ったことがある人もいるかもしれません。
リジンとL-リジンは同じものです。
正確に言うと、リジンの1種がL-リジンであり、他にもD-リジンが存在します。
D-リジンは体内に吸収されないため、リジンが配合されている商品にはL-リジンを用いられています。
ただし、質の悪いサプリメントの中にはD-リジンが配合されているものもあるようですので、L-リジンが摂取できるよう質の良いものを選んでくださいね。
サプリメントでの摂取はどうなの?
多くのリジンを食品から摂取しようとすると、その分カロリーも多く摂ることになってしまいます。
そのためカロリー制限・食事制限中の方はサプリメントがオススメです。
リジンの必要量の項目でお話ししたとおり、1日の摂取量は2000mgを目安に摂取するようにしましょう。
リジンのサプリメントを飲むタイミング・飲み方
リジンのサプリメントを飲むタイミングは食後がオススメです。
食後は胃腸の働きが活発になり、栄養を取り込みやすいですし、胃への負担も少なくなります。
食後だと、飲み忘れも少なくなりますね。
また、1回にまとめて飲むのではなく、朝昼晩の3回に分割して飲んだ方が、吸収効率がよいと言われています。
リジンのサプリメントを飲む際には、リジンの吸収が阻害されることのないよう、水で飲むようにしてください。
まとめ
リジンには非常に多くの効能・効果があることが分りましたね。
健康な毛髪の維持や、肝機能低下、脳卒中などの予防、ヘルペス改善、不妊改善など、さまざまな悩みを解決するのに役立つ働きをしてくれます。
これらに関して少しでもお悩みの方は、ぜひリジンを積極的に摂取することをオススメします。
また悩みがない人でもリジンは体を健康に保つために欠かせない栄養素です。
体外からしか得られない必須アミノ酸であるため、リジンの含有量が多いタンパク質食品をきちんと取り入れた食事とすることが大切です。
不足がないようリジンを摂取するために、適正量を守ってサプリメントを取り入れも良いですね。
リジンの摂取を意識して、健康な体の維持・増進に努めましょう!
小川真実●文(栄養士)
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